最初に確認するのは、会社のルール
厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、副業を希望する労働者に、まず自分の勤務先の副業に関するルール(労働契約、就業規則など)を確認するよう求めています。
同じガイドラインは、企業には原則として副業・兼業を認める方向で検討することを求めています。一方で、企業が制限できるのは、本業に支障がある場合、業務上の秘密が漏れる場合、競業により会社の利益が害される場合、会社の名誉や信用を損なう場合などと整理されています。許可制や届出制をとる会社もあるため、始める前に会社のルールを確かめましょう。
AIの仕事で特に気をつけたい点
- 競業にならないか:勤務先がAI、データ、翻訳、調査などの事業をしている場合は、特に確認する
- 秘密を持ち込まないか:本業で知った情報や、顧客の情報を、副業の作業に使わない
- 本業に支障が出ないか:作業時間を決め、本業の時間や休息を削らない
- 会社の機材を使わないか:副業の作業は、自分の機材と通信環境で行う
AIの評価や録音の仕事では、募集元の守秘義務の条件を求められることもあります。本業の守秘義務と、副業先の条件の両方を守れるかを確認してください。
時間と健康の管理
ガイドラインは、副業による過労で健康を害したり、本業に支障が出たりしないよう、労働者が自分で、それぞれの仕事の量や進み具合、かける時間、健康状態を管理する必要があるとしています。
週あたりの作業時間が決まっている仕事や、月に数十時間の確保を求める仕事もあります。始める前に、必要な作業時間と、自分が確保できる時間を比べておきましょう。
税金の確認点
AIの在宅ワークの報酬は、雇用ではなく業務委託の形で支払われることが多く、会社の給与のように税金が差し引かれるとは限りません。報酬の種類や必要経費の考え方は、「報酬の受け取りと税金」のガイドで説明しています。
国税庁の案内では、給与を1か所から受けていて、給与・退職以外の所得の合計が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。ここでいう所得は、収入から必要経費を引いた金額です。厚生労働省のガイドラインも、副業で20万円を超える副収入がある場合は、会社の年末調整ではなく、本人による確定申告が必要だと案内しています。
所得税の申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。住民税は所得税とは別の制度なので、お住まいの市区町村に確認してください。
始める前のチェックリスト
- 就業規則を読み、副業の可否と、許可・届出の手続きを確認した
- 勤務先の事業と競合しないことを確認した
- 本業の情報を使わないルールを決めた
- 週に確保できる作業時間を決めた
- 報酬の記録と、経費の領収書を保存する準備をした
会社のルールや税金の扱いは、人によって違います。個別の判断が必要な場合は、勤務先の担当部署、税務署、市区町村、社会保険労務士などに確認してください。
よくある質問
- 会社に副業を禁止されていたら、始められませんか?:まず就業規則や契約の内容を確認し、不明な点は勤務先の担当部署に相談してください。ルールに反して始めることはおすすめしません
- 少額でも申告は必要ですか?:所得税の申告が必要かは、給与以外の所得の合計で決まります。住民税の扱いは、市区町村に確認してください
- 作業は、勤務時間中にしてもいいですか?:勤務時間中の副業は、本業の義務に反するおそれがあります。勤務時間外に行ってください