AIは、人の「お手本」から学ぶ

検索エンジン、音声アシスタント、翻訳、チャットAI。こうしたサービスは、大量の例と、人による評価をもとに改善されています。「この検索結果は役に立つか」「この音声は自然な日本語か」「この回答は質問に合っているか」。こうした判断を人が一つずつ行い、その結果がAIの学習や品質の確認に使われます。

日本語のサービスを良くするには、日本語を母語とする人や、日本の地名・文化・話し言葉がわかる人の判断が欠かせません。そのため、海外のAI企業や、その作業を請け負うデータ会社が、日本向けに人を募集しています。このサイトに載っているのは、そうした募集です。

どんな作業をするのか

掲載中の仕事は、おおまかに次のように分かれます。

  • 声を録る:短い台本の読み上げ、模擬の電話、関西弁や日英まじりの会話の録音
  • 聞き取る:ポッドキャストの文字起こしや、その確認
  • 評価する:検索結果、地図の場所、アプリや音楽の検索、広告、AIの回答や教材が、基準に合っているかの判断
  • 見比べる:原文と訳文を読み比べる翻訳の品質評価
  • 撮る:指定されたテーマに沿った、加工していない写真の提出

どの仕事も、募集元が用意したガイドライン(判断の基準)に沿って作業します。自分の好みで判断するのではなく、基準を正しく読み取って当てはめることが求められます。

どんな人が向いているか

多くの募集で求められるのは、特別な資格よりも「日本語が母語、またはそれに近いレベルであること」です。そのうえで、仕事ごとに次のような条件が加わります。

  • 英語力(CEFR B2以上など基準があるものと、基準の記載がないものがあります)
  • 中学・高校での授業経験や、品質監査の経験などの職歴
  • 関西弁などの方言、住んでいる地域の土地勘
  • 指定のスマートフォンやカメラ、macOS端末などの機材

たとえば関西弁の録音の仕事は、公式ページに「音声や言語の仕事の経験は必須ではない」と書かれています。一方、教材評価の仕事は中学・高校の教員経験が条件です。自分の経験がそのまま条件になる仕事もあるので、まずは一覧で条件を見比べてみてください。

働き方と報酬のイメージ

在宅(リモート)と明記された募集もあり、ほとんどはパソコンやスマートフォンで作業します。勤務地の条件は各募集で確認してください。作業量は、1〜2時間で終わる単発の録音から、週5〜20時間ほど続く評価の仕事、週30時間ほどの品質確認、月30〜50時間の分類作業まで幅があります。継続的な仕事でも、作業量は募集元の需要で変わり、毎週同じだけあるとは限りません。

報酬の単位は仕事によって違います。時給のほか、写真1枚・通話1本ごと、品質審査を通った録音1時間分ごと、タスクごとなどがあります。掲載中の募集では、金額が書かれているものの多くは米ドル建てです。数字だけでなく、何に対する金額なのかを必ず確認してください。

よくある3つの誤解

  • 「AIの仕事」=プログラミング、ではありません。掲載している仕事に、プログラミングの知識は必要ありません。求められるのは、日本語の感覚と、基準どおりに丁寧に判断する力です
  • 「日本語が話せれば誰でもできる」わけでもありません。多くの仕事には試験や品質チェックがあり、ガイドラインを正しく読めないと合格できなかったり、作業が続けられなかったりします
  • 「在宅なら好きなときに好きなだけ」とも限りません。週あたりの最低作業時間が決まっている仕事や、作業の量が募集元の都合で増減する仕事があります

逆に言えば、試験と品質の基準を満たせば、住んでいる場所に関係なく始められる仕事もあります。自分の条件に合うものを、一覧で探してみてください。

始める前に確認したい3つのこと

応募する前に、次の3つだけは必ず確認しましょう。このサイトでは、一覧と詳細ページの「条件をまとめて確認」で見比べられます。

  • 対象地域:日本に住んでいることが条件か、居住年数や就労資格の条件はあるか
  • 英語:選考・研修・作業中の連絡で英語が必要か
  • 報酬:金額と単位、審査に通らなかった場合の扱い